着物リメイクを始めると気になってくるのが帯のリメイク。
帯のリメイクは着物とは違った注意点がいくつかあります。
帯の種類
まずはその前に帯の種類を(本当はもっと細かく分類できますが、リメイク用に必要なポイントのみまとめています)。
背中にお太鼓を作るような帯としては、丸帯、袋帯、名古屋帯があります。
・丸帯:フォーマルな帯で、帯幅の倍の幅で織られて、仕立ての時に半分の幅に縫われます。つまり、帯にしたとき両面に模様が渡っています。現代ではあまり使われません。
・袋帯:裏と表を別々の布で縫い合わせたもの。さらに表側がすべて柄の生地で作られている全通柄と帯を巻いたとき下になる部分を無地の生地で省略したものを六通柄といいます。
・名古屋帯:着付けの簡略化のため、帯の胴に巻く部分を最初から半分に折ってあり、その幅によって八寸、九寸があります。こちらも柄が省略されている六通と省略の無い全通があります。
カジュアルに使用する帯としては、半幅帯、兵児帯(へこおび)などがあります。
・半幅帯:端から端までフォーマルな帯の半分の幅で作られたもの。
・兵児帯:浴衣などに合わせる絞りやふわふわした素材の帯。幅広で縫い合わせが無く使用時に畳んで使います。
リメイク向きのもの
名古屋帯は胴の部分が半分に折られており、どうしても折り目部分に擦れや汚れが出てしまうので、リメイクの用途は限られます。
半幅帯も幅が細いのと、カジュアル用途で使うため使用頻度が高く、汚れや傷みが目立つものも多いです。
帯の幅を生かしたリメイクをする場合は柄がたっぷりある全通の袋帯(または丸帯)が使い甲斐があります。
兵児帯もやわらかく幅広なので、洋服へのリメイクに向いています。
洗濯
帯は金糸銀糸を使用したものも多く、基本洗うことを想定されていないため、リメイクには汚れの少ないきれいなものを洗わずに使います。
着物生地のような柔らかいものや単純な先染め織物などは洗濯にチャレンジしても大丈夫と思いますが、裏に渡り糸がたくさんあるような織り方のものは濡らすことで糸が縮み、全体のバランスが崩れたり、金糸銀糸入りは色がくすんだ感じに落ちてしまうので、洗濯はやめた方が無難です。
どうしても、という場合は端の方で水や洗剤液につけて試したうえで全体にチャレンジを。
加工前のポイント
裏に織り糸がたくさん渡っているような帯は作りたいものに合わせてカットすると織りがほつれやすくなるため、薄手の接着芯で出来るだけ固定したほうがその後の作業がやりやすくなります。
渡し糸が大量の場合は表に影響がないか確認しながら適宜糸を切ってから接着芯で固定します。
表から見て織糸が浮き上がっている場合には「ほつれ補修針」が便利です。
同じようなものは100均でもあるので、探してみてください。
何を作るか
帯は一般的に着物よりもしっかりとした生地で作られており、洋服よりはバッグや小物作成に向いています。
また、原則洗えないので、洗濯が頻繁に必要なものには向いていません。
着物よりも使える部分が少ないので、帯にハサミを入れるのは本当に緊張します!
一度、帯裏布などを使って試作の上、本番に臨んでくださいね~。
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